一般社団法人と会費収入について

一般社団法人の中には、会員からの入会金や会費を主な収入源として活動している法人があります。

会員制度を導入している一般社団法人では、会員に共通する利益を図るための事業である「共益的活動」を行うのが一般的です。

例えば、医学系や医療系の学会、資格認定団体、同窓会など会員となった者に限定した活動を行います。

このような会員制度を導入している一般社団法人で「非営利型法人」に該当する場合、NPO法人と同等の税制上の優遇を受けることができます。

「非営利型法人」とは、法人税法の一つの区分であり、その要件を満たすことにより、「収益事業から生じた所得のみが課税対象」となる法人形態を言います。

《参考》非営利型一般社団法人とは?

入会金や会費は収益事業の収入ではないので、収益事業に該当しません。つまり、非営利型法人であれば、入会金や会費収入には課税されないということになります。

税制上の優遇がある「非営利型法人」に対して、すべての収益に対して課税される法人は「非営利型法人以外の法人(普通型法人)」と呼ばれています。非営利型法人以外の法人は、すべての収益に対して課税されますので、入会金や会費も課税対象となります。

  • 非営利型法人以外の一般社団法人 → 法人が行う全ての事業が課税対象・会費も課税対象
  • 非営利型法人の一般社団法人 → 収益事業から生じた所得のみが課税対象・会費は課税対象外

ただし、会費であっても通常の会費とは異なり、事業の対価として徴収するような場合は、その事業が収益事業に該当するのであれば、課税対象となります。

また、会員向けに研修会や講習会を実施することもあると思いますが、これらが収益事業になるかどうかは、「技芸の教授」に該当するかで判断されます。

法人税法上の「技芸の教授」に該当する「技芸」は、下記22種類です。

洋裁、和裁、着物着付け、編物、手芸、料理、理容、美容、茶道、生花、演劇、演芸、舞踊、舞踏、音楽、絵画、書道、写真、工芸、デザイン、自動車操縦、小型船舶操縦

これら技芸の研修会や講習会であれば、収益事業に該当します。

具体的には、茶道教室、書道教室、生花教室を開催する場合は、収益事業に該当します。料理教室や着物着付け教室も同様です。

逆に上記に列挙されていない事業であれば、収益事業には該当しません。よくあるのがパソコン教室の開催です。パソコン教室は技芸には該当しないため、収益事業には該当しません。

なお、非営利型一般社団法人が行う事業が法人税法上の収益事業に該当するのかしないかは、自ら勝手に判断するのではなく、事前に税務署や税金の専門家である税理士に相談し、判断を仰ぎましょう。

現在、すでに任意団体で活動を行っており、その主な収入が会費収入や寄付金収入の場合は、非営利型一般社団法人としての要件を満たした上で、一般社団法人を設立されることをお勧め致します。

《関連》一般社団法人の寄付金収入について

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